第二種電気工事士の技能試験に1週間で合格した方法【実技】余裕を持った練習を

電気工事士の技能試験の練習は早めに開始することをおすすめします。

なんとか1週間の練習で合格することが出来ましたが、練習はかなり大変でした。

特に私のような素人が、短時間で合格レベルの技術を習得するには時間が必要だと感じました。

筆記試験を受ける前から、技能試験対策の工具や材料などの練習セットを購入していたので、1週間前からの練習でも、すぐに作業に取り組むことができました。

まあ、その分早く練習し始めれば良かったのですが……。

ただ、工具はともかく、解説DVD付きの練習セットがなれば合格レベルに達することは出来なかったと思います。

輪作りやランプレセプタクルの接続などは解説がないと初心者にはやり方が分かりませんでした。

短期間で合格を目指すなら練習セットは必須といえるでしょう。

準備万端練習セットがおすすめ

第二種電気工事士試験を申し込んでからすぐに色々と調べたら、技能試験の練習が重要とのことでした。

ホームセンターの材料を買ったらいいのかと思っていましたが、候補問題の材料が入ったセットがあることを知りました。

しかも個別にコンセントやスイッチなど材料を購入するよりも安いです。

そして何より、技能試験のDVDや電子書籍の解説が付いていることが良かったです。

てっきり材料だけで、候補問題の解説は参考書を買う必要があると思っていたので嬉しい誤算でした。

そのため増税前に購入した訳です。

筆記試験を受ける前に購入するのは落ちた時のリスクがありましたが、品切れの場合や少しでも安く買いたかったので思い切りました。

1回分の練習セットでもなかなかの値段なので結構厳しかったですが、どのみち練習では必要な出費になるので先に買っておきました。

配線図を書かなくて済む方法の説明があったので、それをマスターして本番の試験では配線図を書かずに結線作業に取りかかりました。40分しかない試験時間で貴重な時間短縮につながりました。

準備万端第二種電気工事士技能試験練習用材料

ちなみに工具はホーザンの基本工具DK-28を購入しました。


あと、かなり役立ったのがVVFストリッパーに取り付ける合格ゲージです。

電線を剥ぐときの長さが手間取ることなく分かり、すぐに剥ぐことができます。

カットゲージも差込型コネクタに合わせてカットするときに便利でした。

かなりの時間短縮につながったのでおすすめです。


工具の使い方が分からない

本番の技能試験が土曜日だったので、あと1週間もなくなった日曜日の夕方、ようやく私は技能試験の練習に取りかかります。

9月には届いていた工具や材料の段ボールの箱を初めて開けて取り出しました。かなり重たいものでパソコンの前に何度も運びました。

工具セットを開けると知っている工具が多かったですが、ケーブルストリッパーと圧着ペンチについては実物を初めてみました。

圧着ペンチについては筆記試験のときに勉強したので、どういう工具かはもちろん理解しています。リングスリーブを圧着する工具です。

閉じかけられた状態の圧着ペンチだったので、開いてみようと思い両手で開こうとしましたが、ビクともしません。

軽く握ってみてもカチカチと音がするだけで余計に閉じてしまいます。

そう、圧着ペンチの開き方すら分からなかったのです。

このときはじめて、これはヤバいと思いました。技能試験まで1週間もありません。

余裕をこいていた状況から一変して絶望と焦りで追い込まれました。

どうしようもないのでネットで検索して調べると、ある程度の力が掛からないと解除されないことをはじめて知りました。

実際に力を込めて握ると、カチと音がして手を緩めると圧着ペンチは開いてきました。

輪作りやケーブル被覆剥ぎができない

工具の使い方で焦ったもののとりあえず練習を始めます。

ひと通り中身を確認して、材料に不足もなかったことから早速DVDを見ながら、最初の練習電線セットで練習します。

ケーブルストリッパーでシースを剥ぐ練習からスタートしましたが、これがまた手こずりました。

力加減が分からないので、強く握り過ぎると芯線が傷ついたり、握りが軽いと切れなくてボロボロになったりしました。切れたシースを外すのも失敗して被覆が傷つくことも。

かなり苦戦を強いられました。

何度も練習してようやくケーブルストリッパーが使えるようになりました。それでも失敗して被覆を傷つけることがありました。特にVVF2.0の2C,3Cともに剥ぐのが苦手でした。

そして、基本的なことを練習した後に、実際に候補問題No1からDVDを見ながら作業を開始します。

早速、ランプレセプタクルの結線作業でした。輪作りが慣れないうちはかなり手間取りました。

ランプレセプタクルの「W」に白線を結線しないと欠陥になりますし、輪が時計回りになるように端子に結線する必要があります。

一度にたくさんのことを覚えながら作業できるようになる必要があるので、DVDを止めたり何度も巻き戻しして繰り返し見ながら練習しました。

DVDではそういった注意事項をその都度教えてくれるので助かりました。

とりあえず初日の練習はNo1の候補問題を終えて終了しました。1問完成まで少なくとも2時間ほどかかった気がします。

試験は40分しかないですが、とても現状では間に合いそうにありませんでした。

練習あるのみ

次の日から仕事が終わって帰宅してからすぐに練習に取りかかります。

残り12問を5日間でマスターしたうえで、40分以内に完成できるスピードでなければ合格は無理です。

1日で2問から3問のペースでマスターする必要があります。ただ、慣れてない段階では1日2問チャレンジするのが限界でした。かなり焦った気持ちで練習をしました。

ただ、ランプレセプタクル・コンセント・スイッチは大抵の問題に出てきて何度も練習するので、だんだんとコツが分かってきます。

リングスリーブの決まりとかは覚えこむしか方法はありません。それでも何度も練習していたら自然と覚えられるので回数を重ねてみてください。

分からないのは新たに出てくる材料、例えば端子台・アウトレットボックスぐらいになってきて、時間がないなりに余裕が出てきました。

1日3問できるときもあり限られた時間でも、慣れるにつれてスピードアップして順調にクリアしていきました。それでもペース的に試験前日の金曜日にギリギリ全問クリアできるだけの状態でした。仕事の都合で遅くなる可能性があったので、できる日に練習しておく必要がありました。

それで時間短縮として、慣れてきたら前の材料を流用する作戦を取りました。ランプレセプタクルの結線に自信がついたら、外さずに他の問題でもそのまま使います。3心のケーブルをリングスリーブや差込型コネクタで圧着・接続しない方法です。

もちろん試験対策のことを考えると、1回1回すべて練習するのが技術向上につながるだろうし余裕の面でも大切だと思います。

ただ、時間がない状況ではとりあえず全問に触れておくほうが大事だと考えて、できるようになった作業を飛ばす作戦を取らざるを得ない状態でした。

そこでもう少し早く練習を開始していれば十分に練習できたのに、と後悔していました。でも過ぎ去った時間はどうしようもないので割り切るしかありません。

まだ救いだったのが、配線図については筆記試験の勉強で理解していたのと、練習セットに入っていた呪文「白コン・ブ」「黒コン・スイ」「スイッチ・ブ」で迷うことなく結線できました。

単線図を見れば分かったので、心配するのは作業自体だけだった訳です。

もしこれで、複線図に変換できなかったり、呪文の意味が分からなかったら合格は厳しかったと思います。

試験前日になり、とりあえず1通りの練習が終わり苦手なところを練習しようかと思いましたが、眠たくなったのもあり準備をして終えました。

VVRケーブルが苦手だったのと、アウトレットボックスの問題がいつも時間ギリギリだったので、それが出ないように願いながら試験を迎えます。

1通りの練習で本番へ

試験本番、会場に向かうと既に受験生が大勢いました。

会場内に入れるようになると各自指定された席へ座り、しばらくしてから注意事項などの説明があります。合格したあとの免状の申請用紙も全員に配られましたが、それもプレッシャーになりました。

第二種電気工事士の申込をしてから、かなりの金額をこの試験のために使ったので、余計に落ちる訳にいきません。

いよいよ技能試験開始です。

試験問題はR1のNo2でした。配線図が分かった瞬間これはラッキーだと思いました。VVRケーブルもアウトレットボックスも出てこないので、誤配線しなければ合格できる!と確信しました。

いつも通り配線図は書かずに、とりあえず落ち着くためにVVF2.0-2Cを剥ぎました。これも無事にクリア。いつも通りのペースを取り戻します。

ただ、緊張して手が震えてランプレセプタクルのねじを失くしかける出来事があってそのときは焦りました。輪作りも心配しましたが、無事にできて余裕が出てきました。

テンポよく材料を剥いだり切ったり器具に結線していきます。

パイロットランプは常時点滅だったので、スイッチとの関係に気をつけながら結線していきます。

リングスリーブと差込型コネクタの指示に気をつけながら結線して完成しました。

この試験で後悔したのは時計を持って来なかった点です。会場に時計がない可能性があると注意書きはありましたが、試験終了前にあと何分のカウントダウンがあるかもしれないと思ったので持っていきませんでした。

完成した作品を確認していると、突然試験終了の合図があり手を膝におくように指示がありました。まだ結構な人数の方が出来上がっていない状態でした。

完成していて良かったものの、のんびり作業していたら間に合わなかった可能性がありました。

時計を持っていくべきだったと反省です。

早めの練習をおすすめ

それから1か月と少し経って、合格通知が郵便で届きました。

試験には自信があったので、凡ミスさえなければ合格だろうと思っていましたが、いざ合格と分かったときはホッとしました。

なんとか1週間の詰め込み練習で合格できた訳ですが、これから試験を受ける方にはもっと余裕を持って練習していただくことをおすすめします。

とくに私のような初心者の方ほど余裕を持ったほうが心の余裕にもなり落ち着いて練習できるかと思います。焦るとしょうもないミスを連発しますからね。

強いて短期間で練習するとしても2週間前から、毎日1問ずつ練習がギリギリでしょう。

詰め込みだと、どうしても苦手分野は残りますし、私のようにランプレセプタクルを流用して練習せざるを得ない状態になるかと思います。

合格できたので結果的に良かったですが、練習の1週間がかなりキツかったのでもっと余裕を持って挑みたかったです。

もし試験まであとわずかの方は、諦めずに最低限の作業をできるようにしておけば、問題によっては合格できるかもしれないのでギリギリまで練習してみてください。

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